この事例の依頼主
男性
相談前の状況
父が死亡し、先祖代々受け継いだ土地の遺産分割をすることとなったものの、依頼者と弟とで、どちらが土地を取得するか争いとなり相談に来られました。
解決への流れ
依頼者は、既に相手方から遺産分割調停を起こされており、調停での協議となりました。調停では、依頼者と父の関係性やこれまでの身上監護の経緯等を説明して、相手方と協議しましたが、相手方は全く譲らず平行線であり、調停は不成立となりました。その後、遺産分割審判の手続へと移行しましたが、依頼者側に有利な審判例を調査して提出し、また、裁判外でも相手方と粘り強く交渉を継続することで、審判になる直前に、相手方の説得に成功し、依頼者が土地の全ての取得する遺産分割協議が成立しました。
不動産は現預金と異なり、分割することが困難であるため、誰が取得するかでトラブルになる場合も多々あります。不動産を誰に取得させるべきかについては、審判例も多く出されており、このような裁判所が示す基準に従って主張や立証を準備することが重要になります。また、今回のケースでは、当初は交渉が平行線のままで審判となるもの不可避と思われましたが、相手方に不利な材料を積み重ね続け、粘り強く交渉を継続することで、最終的に、当方に有利な解決を獲得することができました。