この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
夫は、妻と婚姻後約30年間、夫婦として生活してきましたが、結婚当初から借金を繰り返し、勤務先からも借入れを行い、遂にはヤミ金にも手を出すようになりました。妻は、夫が生活を改める態度が全くないため、分与すべき財産も特に思い当たらず、離婚に踏み切るべきかどうか悩んでいました。
解決への流れ
相談を受けたところ、夫は、勤務先自体はしっかりしていたため、退職金を対象に財産分与を受けられるのではないかとの見通しが立ちました。そこで、これ以上夫の借金に付き合わされるのを避けるため、妻は、離婚を決意し、成人した子の助力も得て別居を実行しました。その後、妻は、代理人により調停を申し立てて、調停委員会を通じて退職金見込額証明書を開示させて、最終的には慰謝料約80万円(ただし分割払い)と退職金のうち婚姻期間相当分の半分である約900万円(ただし2年後)の支払いを受けることで調停離婚を成立させることができました。
妻が夫との話合いで離婚をしようとしても、夫がなかなか離婚に応じようとしなかったり、ようやく離婚に応じる場合でも財産分与などせずに協議離婚してしまうことが往々にしてあります。夫と直接話をしようとしても、まともな話合いが期待できないような場合には、弁護士に相談して助言を受けるか、代理人に付いてもらった方が、より速くより良い解決ができることが多いです。早めに弁護士に相談されることをお勧めします。